定置式蓄電池とは?
家庭用蓄電池は、定置式と移動式の2種類に分けることができます。ここでは「定置式蓄電池」に絞って解説を進めたいと思います。
定置式蓄電池とは、住宅や商業施設、病院、工場などの建物に設置されるもので、「電気代の削減」や「停電時などのバックアップ電源としての利用」が主な目的と考えられています。設置するためには、ある程度の スペースが必要になります。
どのような種類があるの?
定置式蓄電池には主に以下の 5 つのタイプがあります。
- ① リチウムイオン電池
- ② 長寿命型制御弁式据置鉛蓄電池(MSE)
- ③ ニッケル水素電池
- ④ ナトリウム硫黄電池(NAS)
- ⑤ レドックスフロー電池
それぞれの電池について、ここで簡単に説明します。
① リチウムイオン電池
補助金の対象になっている蓄電池です。私たちの身のまわりでもとてもよく使われていて、たとえば、携帯電話やスマートフォン、パソコンの電池はリチウムイオン電池です。急速充電が可能という長所がありますが、そのぶんコストが高いです。
② 長寿命型制御弁式据置鉛蓄電池(MSE)
100年以上前から利用されているのが鉛蓄電池です。安価な反面、接地面積が広く、重量がかさむといった課題があります。現在は、リチウムイオン電池などに主役の座を奪われつつあるため、今後の改善や進歩などは見込みにくいと考えられています。
③ ニッケル水素電池
もともと電気自動車のためにつくられた電池です。現在は、ほかの用途などでも幅広く使われています。
④ ナトリウム硫黄電池(NAS)
材料となる資源が比較的豊富にあるため、量産が可能で、コスト低減も見込める電池です。
⑤ レドックスフロー電池
太陽光発電や風力発電は天候や環境によって発電量が変わってきます。そのため、大量に電力系統へ導入された場合、電力品質が低下すると言われています。この課題を解決するために、大型蓄電池システムを用いた認証実験やプロジェクトが推進されています。レドックスフロー電池は、大型の電力貯蔵用電池の一つです。1970年代にNASAが基本原理を発表しています。日本では、住友電気工業株式会社が2000年初頭にから製品を販売しています。
レドックスフロー電池の特徴は、サイクル寿命が1万回以上と長く、10年以上利用できるということ。そして、構造が単純で大型化が容易であるため、大規模な電力貯蔵用設備に適している点です。
以上、定置式蓄電池にどのようなものがあるか、おわかりいただけたでしょうか?
続いて、移動式蓄電池もぜひご覧ください。
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