家庭用蓄電池ってどんなもの?
家庭用蓄電池とは電気を貯めておき、停電などのタイミングで家電使えるようにするバッテリーのことです。
一般家庭で蓄電池を購入する理由は3つあります。
●停電中に家を明るくしたい、家電を使いたい
●売電せずに、安い電気を買い貯めして節約したい
●太陽光発電の電気を貯めておきたい
蓄電池を充電しておけば、電力会社から電気が来なくなってしまっても安心です。明かりやスマホの充電に冷暖房など、停電中に使いたい家電を蓄電池の電気で動かすことができます。
家庭用蓄電池でも大容量とされる蓄電池を設置すれば、停電が続いても10時間以上も家電が使えるようになります。災害による停電が長引くなかで、非常用電源として備えられるようになります。
さらに、蓄電池で普段の電気代を安くする方法もあります。電気料金が安い夜のあいだに充電をして電気料金が高い日中に蓄電池を使うと、いつもと同じように家電を使っているのに電気料金が節約できるというメリットを得られるのです。
太陽光発電を使う家庭にとっても、蓄電池はとても役に立つ装置です。屋根で発電した電気は余ったら売ることができますが、蓄電池に貯めれば自分で使い切ることもできます。
この数年ですっかり高くなってしまった電気代を節約するために、蓄電池を買う人が急増しているのです。
2024年の蓄電池は「高すぎる電気代を節約したいから」
過去5年間で電気代は最高水準まで値上がりしています。とくにオール電化のご家庭では、電気代が1万円、2万円も高くなったという方もおられるでしょう。
このような社会情勢の中で、太陽光発電を使っている人のなかには蓄電池を購入して、太陽光の0円の電気を自宅で消費する動きが加速しております。発電した電気を安く売るのではなく、家族で使い切ったほうが圧倒的にお得だからです。
蓄電池で節約するというのはほとんど聞きなじみがないかもしれません。
しかし、最近の新築住宅では電気を自宅で作り、ムダなく使うために太陽光発電と蓄電池をあわせ使いするZEH(ゼロエネルギーハウス)という考えかたで、住宅のエネルギーにかかる費用を節約するケースが増えているのです。
10年前に比べると2024年度の蓄電池市場は4倍の1200億円まで成長すると見られており、今後もますます蓄電池の需要は伸び続けるでしょう。
家計に無理なく設置OK!蓄電池の購入費用は補助金が貰える
蓄電池は高価なイメージがありますが、実際の価格はほとんど知られていません。
通販でも買えるような家電とは違い、設置する場所や機種、施工会社によって価格に大きな差が出るものだからです。
一般的な蓄電池のサイズ(容量)は小さい機種で5kWh、大きいもので15kWhです。価格の目安は1kWhあたり約14.1万円(5kWh×14.1万円/kWh)ですので、簡単に試算すると小さいもので70.5万円、大きいもので211.5万円となります。正直、高いと感じますよね。
そのため、国(環境省・経産省・国土交通省)や自治体からは、一般家庭も使えるように補助金制度がでる予定です。さらに、電力会社によっては購入費用の負担を分散できるリース、レンタルサービスを提供しておりますので、蓄電池は以前よりも導入しやすくなっています。
2024年2月現在、国より蓄電池に対して予定されている補助金は2種類です。
※補助金は例年発表されてから申請が一気にスタートして、短期間でなくなる場合がありますので、予告も含めてお早めに情報をお伝えしております。
1:蓄電池補助金:電力需給ひっ迫等に活用可能な家庭・業務産業用蓄電システム導入支援事業
名称・期間 | 令和5年度補正予算・令和6年度本予算「子育てエコホーム支援事業」」 2024年3月中下旬見込~予算上限に達するまで(遅くとも2024年12月31日まで) |
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補助金額 | 〇家庭用蓄電システム 64000円/戸 |
2:蓄電池補助金:蓄電池等の分散型エネルギーリソースを活用した次世代技術構築実証事業
名称・期間 | 令和5年度補正予算「家庭用蓄電池等の分散型エネルギーリソース導入支援事業」 ※詳細発表前 |
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補助金額※2023年度例※補正予算の詳細発表前 | 〇家庭用蓄電システム 2.7万円/kWh~3.2万円/kWh(補助金上限:60万円/台) 〇産業用用蓄電システム 4.8万円/kWh~5.3万円/kW 〇補助率:3分の1(家庭用)3分の1(産業用) ※目安として住宅用10kwh蓄電池を設置する場合は最大32万円 |
なお、補助金が使えるのは「定置式蓄電池」です。さらに屋根の太陽光発電から充電したり、大型家電を使ったりできるのは「定置式蓄電池」ですので、ご注意ください。
家庭用蓄電池を導入するメリットは?
家庭用蓄電池を導入するメリットは主に2つあります。
- ① 電気代が節約できる(電気料金の値上げの影響を受けない)
- ② 停電しても、電気機器が使える
それぞれについて、詳しく説明していきます。
① 電気代が節約できる(電気料金の値上げの影響を受けない)
ウクライナ情勢の長期化により、電気代の急激な値上がりはいよいよ止まりません。
火力発電の燃料となるLNGの高騰に加え、コロナ後の急激な電気使用量の回復がぶつかってしまい、電気料金は今年も値上がりを続けました。
ついに、電力会社が経産省へ申請していた電気料金の値上げが6月分よりスタートされ
2023年6月以降に25%~45%も電気料金が高くなりましたが、国の補助により実質的な値上げを回避できております。
私たちが想像する以上に、エネルギーの負担増が留まるところを知りません。
ただ、この補助も2024年5月に終了予定となっており、実質的な値上げが間もなく始まります!
そこで、家庭用蓄電池が登場します。これは、夜間に電気代が安くなる電気料金プランを活用して、いつもの電気代をカンタンに安くすることができます。
つまり、電気代が安い夜のあいだに蓄電池を充電し、逆に電気代が高くなる日中に蓄えた電気を利用するのです。
蓄電池によっては自動で充電と放電を切り替える設定ができますので、いつもと同じ生活のまま、電気代を節約することができます。
太陽光発電を設置している方は、発電した電気を効率的に自家消費する事で、電気代をより大幅に節約することがメリットになります。
② 停電時も安心!蓄電池ならいつでも電気が使える
日本は比較的、停電の少ない国といわれていますが、過去には自然災害により1時間以上、停電が続いたケースもあります。2019年は地震や台風などにより北海道・千葉で大停電が起きました。2022年も福島沖の地震により東京都でも300万世帯が停電になり、2024年1月1日には令和6年能登半島地震が起きました。
2023年の地震頻度を考えると、大きな地震が近い未来に起きる可能性も決して否定はできません。停電になれば、当然、照明も冷蔵庫もエアコンも使うことができません。 しかし、家庭用蓄電池があれば、いつもの家電が停電中でも使えるので、これらの心配もなくなるのです。
機種によっては、停電時に自動で電気を供給できる機能も備えています。冷蔵庫やペットの冷暖房など、止まってしまうと困る家電に設定しておけば、帰宅に時間がかかっても安心ですね。
電気料金大幅削減した家庭用蓄電池の導入実例
埼玉県に住むYさんが、蓄電システムの導入に踏み切ったのは電気料金の値上げがきっかけでした。その第1の理由は「電気代をこれ以上増やしたくない」という思いからでした。
Yさん宅は二世帯住宅で、家族の総人数は6人の大所帯、どうしても電気代がかかってしまいます。
しかも、冬は床暖房を入れていることもあり1か月の電気代が6〜8万円もかかるとのこと。
また、2011年に発生した東日本大震災で起きた大規模停電を体験しています。
そこで、世界中で起きている電力不足も考慮して、卒FITプランの売電をやめて、蓄電システムの導入に踏み切りました。
蓄電システムを設置してから1か月。夜に電気代が安くなる料金プランに変更し、日が昇っているうちは、太陽光発電システムで作りだした電気を使用することにしました。
さらに、電気代が安い深夜電力を蓄電システムに貯めて、
昼間は太陽光発電だけで補えない部分は蓄電システムの電気を使うことを徹底。
すると、電気代の大幅な削減が実現できました。
今回は太陽光発電と蓄電システムを導入したことで、家族の節約意識が高まったことも、この結果の助けになっています。
さらに、導入した蓄電池の音はとても静かで、音に敏感な住宅街でも安心して使用できるのも気に入ったご様子です。
現在では、
「電力の自給自足ができるようになりました。今後も電気料金はさらなる値上げを迎えることもあり、どのくらい電気代が下がるのかが楽しみ」
蓄電池の効果を実感しているようです。
蓄電池は太陽光の0円電気を充電するか、電力会社から安く買う
家庭用蓄電池をおトクに充電する方法は2つあります。電力会社からの電気で充電する方法と、太陽光発電の電気で充電する方法です。それぞれに特性があり、節約効果が異なります。
普通の電気で充電するなら「夜の電気」で節約できる
[長所] 電気代がかかるが、深夜の時間帯(電気代の安いプランに加入)を利用すれば安価でおさめることができる。
[短所] 停電すると、充電できなくなる。
太陽光発電の電気で充電すると無料の電気がすべて使える
[長所] 電気代がかからない。電気料金の値上げの影響がない。停電時でも充電できる。
[短所] 天候に大きく左右される。
近年の蓄電池はAI(人工知能)が搭載されており、ご家庭の時間帯別の電気使用量や天候、契約中の電気料金の単価などを学習して、経済メリットが高まるようにAIが工夫して蓄電池の電気を自動制御します。
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太陽光発電と蓄電システムを導入することで、家電全般の電力を自家消費できます。
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