太陽光発電を既に設置した方、もしくはこれから検討している場合は、家庭用蓄電池と連携するのがおすすめです。蓄電池と太陽光発電は相性抜群。停電時の対策や補助金などセット導入のメリットは多々あります。
しかし、蓄電池と太陽光発電を連携する場合は注意が必要です。この記事では、太陽光発電と相性が良い蓄電池を選ぶポイントや注意点を解説しています。
太陽光発電と蓄電池は相性抜群
蓄電池と太陽光発電を連携するメリットは、発電した電気を蓄電池に貯められる点です。太陽光発電は朝昼に電気を発電するため、夜間は従来通り電力会社の電気を使用することになります。
しかし、蓄電池と連携させることで、昼に発電した分の電気を蓄電池に蓄えられるため、夜間は貯めた分の電気を使用できます。
平時はもちろん、停電・災害時の心強い味方となるため、オール電化の住宅などは導入する価値が非常に高いです。
連携する蓄電池を選ぶポイント
太陽光発電と連携する蓄電池を選ぶポイントは主に2つあります。
①パワコンの寿命をチェック
太陽光発電を行う上で重要な部品であるパワーコンディショナー(パワコン)。こちらを10~15年間以上使っている場合は、パワコンの寿命が近いため、後述する「ハイブリッド型」の蓄電池を選ぶのがおすすめです。
②単機能型かハイブリッド型かをチェック
蓄電池には「単機能型」と「ハイブリッド型」の2種類があります。両者の違いは太陽光発電との組み合わせやすさで、これを理解する上で重要なのは連携の仕組みです。
一般的な蓄電池の多くは旧来の単機能型です。単機能型の蓄電池と太陽光発電を連携させる場合は、双方のパワコンを経由して電気をやり取りしています。
この単機能型は電気のロスが大きく、せっかく発電した電気をムダにしてしまうという問題がありました。
新しく台頭してきたハイブリッド型に内蔵されているパワコンは、1台で両者の電力をやり取りできるため、効率よく電力を扱えます。
さらにハイブリッド型の専用パワコンが付いてきますが、このために太陽光発電側のパワコンを新しく買ったり交換する必要がありません。太陽光発電を同時に購入・設置するときや、ちょうどパワコンの寿命が切れたケースに最適です。
既に太陽光発電を設置している場合
太陽光発電を設置してから数年、パワコンの交換期間に達していない場合は、後付けに優れた単機能型の蓄電池がおすすめです。
単機能型のメリット
単機能型の主なメリットは2つあります。
全負荷型の蓄電池が多い
蓄電池には「特定負荷型」と「全負荷型」の2種類があり、その違いは停電時に電気を供給する家電の多さ、範囲の広さにあります。
特定負荷型は停電時などに最低限の電力しか供給できません。対して、全負荷型なら電力の供給に制限がないうえ、200Vの家電にも対応しています。
ハイブリッド型に比べると安価で設置可能
単機能型の方が全体的に安く設置できます。ただ、先述したように単機能型でも特定負荷型と全負荷型に分かれており、全負荷型の方が高額な傾向にあります。
単機能型でも全負荷型の場合は、ハイブリッド型(特定負荷型)と大差がないかもしれませんので、どちらか悩んでいる方は一度見積もりをとってみましょう。
単機能型のデメリット
- 電力の供給効率がハイブリッド型に比べると悪い
- 屋外設置が多く、場所をとる
家庭用でも蓄電池は重量もあるため、移動するのは大変です。設置スペースは事前にしっかりと確認しておきましょう。
単機能型蓄電池のおすすめメーカー・機種
SII(国)の補助金にも対応したおすすめの製品はこちらです。詳しくは各商品にリンクされた記事よりご確認ください。
ニチコン:ESSシリーズ
京セラ:Enerezza(エネレッツァ)
田淵電機:蓄電ハイブリッドシステム
これから太陽光・蓄電池セットで導入する場合
太陽光と蓄電池をこれから設置する、もしくはパワコンの寿命が近い場合は、ハイブリッド型の蓄電池が適しています。
ハイブリッド型のメリット
ハイブリッド型の主なメリットは2つあります。
パワコンを交換する必要がない
ハイブリッド型にするか悩んでいる場合は、パワコンの寿命が近いかを考慮するのが一番手っ取り早いです。これから設置のケースや、ちょうどパワコンを交換するケースでは、ハイブリッド型が最適です。
パワコンは10~15年間で寿命が訪れるため、パワコンの交換費用をハイブリッド型の購入金額に充てられるからです。
電気の変換効率が高いため停電時に強い
ハイブリッド型の強みである変換効率の高さは、停電時など有事に真価を発揮します。限られた発電量の中で、如何に無駄なく電力を供給できるかが問われるからです。
ただ、単機能型の項目で説明したように、ハイブリッド型は特定負荷型が多いです。暖房やIHなど200Vの家電や、たくさん家電を使いたいというさいは注意が必要です。ハイブリッド型といっても、全負荷型がまったくないわけではありません。ハイブリッド・全負荷型タイプの蓄電池を購入すれば、高い変換効率で多種多様な家電を使用できます。
ハイブリッド型のデメリット
- 単機能型に比べると高い
- 全負荷型が少ない
- メーカーの相性が問われる
特に注意したいのが一番最後の相性です。ハイブリッド型蓄電池はパワコンを太陽光発電と共有するという仕組み上、太陽光発電のメーカーによっては連携できない可能性があります。後付けで設置する場合などは、特に注意しましょう。
ハイブリッド型蓄電池のおすすめメーカー・機種
SII(国)の補助金にも対応したおすすめの製品はこちらです。詳しくは各商品にリンクされた記事よりご確認ください。
シャープ:クラウド型蓄電池
パナソニック:創蓄連携システム
価格は?
単機能型・ハイブリッド型、それぞれ一長一短ありますが、やはり選ぶ上でネックとなっているのが価格面ではないでしょうか?
太陽光発電と連携できる蓄電池の価格事情
- 太陽光発電対応=高額というわけではない
- 蓄電池の導入費用は100万円(4kWh)から
- 導入費用は容量や機能、販売会社で差が大きい
- 太陽光発電と蓄電池のメーカーを揃える必要はない
- 補助金が出るため導入費用を大幅節約できる
太陽光発電と蓄電池のメーカーを揃える必要はない
すでに太陽光発電を設置している方は「蓄電池のメーカーと太陽光パネルのメーカーを揃えなければならないのか」、お悩みかもしれません。国産大手の太陽光パネルと蓄電池のメーカーを揃えるとなれば、初期費用がとても心配になってしまいますよね。
一見すると両機器のメーカーを統一するのが良いと思われがちですが、必ずしもそうではありません。むしろメーカーを統一することで、蓄電池のメーカーが国内大手に限られてくるため、高価格帯になりやすいです。
加えて、蓄電池の設置容量やサイズは各家庭ごとで大きく異なるため、ご家庭にフィットしたちょうど良いものを選びたいところです。もちろん連携できるかどうかの確認は必要ですが、太陽光パネルとメーカーを統一する必要はありません。
補助金が出るため導入費用を大幅節約できる
蓄電池の設置費用に100万円と聞くと、大多数の方がちゅうちょしてしまうかもしれません。しかし、タイミングしだいで蓄電池は驚くほど安く導入できます。
環境にも優しいということで、蓄電池の導入は国や地方も後押ししており、補助金を出しています。補助金は期間が限られており先着制ですが、上手く適用できれば10~20万円以上は還元されます。
太陽光発電に連携する蓄電池はプロに相談!
太陽光発電や蓄電池に多様なメーカーがあるため、選ぶだけで一苦労という方も多いのではないでしょうか?
多様な蓄電池を一つ一つチェックしていくのはとてつもない作業量です。すでに太陽光発電を設置している人もそうでない人も、まずは一度見積もりをして、販売店に相談しながら見積もりを調整するのがおすすめです。
当サイト「タイナビ蓄電池」では完全無料対応。販売店が対応するため、メーカーに縛られない最適な機種選びをしてくれます。
通常より安めの本体価格・工事費用での導入が期待できますので、あなたに最適な蓄電池の機種と価格を知りたい方は、ぜひタイナビ蓄電池の一括見積りをお試しください!
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