ハウスメーカー卒FIT

家の新築をハウスメーカーに依頼するとき、太陽光発電を設置するかどうかで悩む人も多いのではないでしょうか。

ハウスメーカーでは、FIT期間が終了した後も余剰電力を売電できる、卒FIT向けプランを発表しています。各社のプラン内容を把握して、できるだけお得に利用したいですね。

この記事では、積水ハウス、ヘーベルハウス、大和ハウスの3社が提供する卒FIT向けプランの内容を比較していきます。また、これから太陽光発電を設置する場合の活用法についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

ハウスメーカー3社の余剰電力買取サービスを比較すると?

余剰電力買い取り

積水ハウス、ヘーベルハウス、大和ハウスのハウスメーカー3社では、卒FIT向けプランを実施しています。

ここでは、それぞれのプランについて特徴や買取価格、適用条件を紹介します。3社のサービス内容を比較してみましょう。

積水ハウスの余剰電力買取サービスは高めの買取価格

積水ハウスでは「積水ハウスオーナーでんき」で、太陽光発電の余剰電力を買取るサービスを提供しています。これは、積水ハウスオーナー専用の卒FIT向けプランです。

  • 売電価格は11円/kWh
  • 他社で設置した太陽光発電設備も卒FIT買取対象
  • 電気料金プランの乗り換え不要

他社よりも高めの卒FIT価格が魅力です。

買電をしている電気料金プランは変更しなくても利用できるため、卒FIT乗り換えまでの手続きが減ります。シンプルな契約内容で分かりやすいという特徴があります。

ヘーベルハウスの余剰電力買取価格は全国一律

「ヘーベル電気」は、ヘーベルハウスの電力供給サービスです。卒FITの太陽光発電を対象に、余剰電力を買い取るサービスを始めました。

  • 蓄電池なしの売電価格は10.0円/kWh
  • 蓄電池必須のプレミアム売電価格は12円/kWh
  • 電気料金プランの乗り換え不要

この買取サービスを利用する際に、電気を購入している現在の電気契約の変更は不要としています。

ヘーベル電気には2つの卒FITプランがあり、違いは蓄電池の有無です。

蓄電池の設置が不要の「標準価格プラン」の買取価格は10.0円/kWh、蓄電池の設置が必要な「プレミア価格プラン」は12円/kWhに設定されています。どちらの買取価格も全国一律です。

大和ハウスの余剰電力買取サービスは1年目がお得

大和ハウスの余剰電力買取サービスは、電力小売とセットになったプランです。

  • 大和ハウス非オーナーは売電価格が10.0円/kWh
  • 大和ハウスオーナーは売電価格が11.5円/kWh
  • 大和ハウスグループの蓄電池設置で売電価格が22円/kWh(1年間限定)

余剰電気を買い取ってもらうには、大和ハウスグループの「大和でんき」と電気契約しなければなりません。

買取価格は、大和ハウスのオーナーの場合は、「PREMIUMプラン」が11.5円/kWh、大和ハウスのオーナー以外の場合は「GENERALプラン」を利用でき、買取価格は10.0円/kWhです。

1年目のみ契約できる「PREMIUM蓄電池プラン」は22円/kWhと高い買取価格ですが、大和ハウスグループで設置型蓄電池を設置することが条件とされています。

ハウスメーカー3社の卒FIT向けプランを比較

ハウスメーカー3社の卒FITプランについて、比較しやすいように買取価格や条件を以下の表にまとめました。

ハウスメーカープラン名買取価格条件等
積水ハウス積水ハウスオーナーでんき11円/kWh積水ハウスのオーナー
ヘーベルハウス標準価格プラン10.0円/kWhヘーベルハウスのオーナー
ヘーベルハウス設置の太陽光発電(京セラ)
プレミア価格プラン12円/kWh蓄電池の設置が必要(販売元はヘーベルハウス)
大和ハウスPREMIUMプラン11.5円/kWh大和ハウスのオーナー
PREMIUM蓄電池プラン22円/kWh
(1年目のみ)
2019年11月以降に太陽光発電と連携する蓄電池を購入
(販売元は大和ハウスグループ)
GENERALプラン10.0円/kWh大和ハウスのオーナー以外

ハウスメーカー3社ではどこがいい?各社のメリット・デメリット

メリット・デメリット

積水ハウス、ヘーベルハウス、大和ハウスの、ハウスメーカー3社からプランを選ぶ際には、求めるニーズに合うのはどれかを確認しておきましょう。

ここでは、それぞれのメリットとデメリットを解説するので参考にしてください。

積水ハウスは条件が少ないため利用しやすい

積水ハウスの卒FITプランは、積水ハウスのオーナーであれば電気契約の変更や蓄電池の設置などの条件がありません。

積水ハウスに住み卒FITを控えている人であれば申し込むことができ、面倒な手続きも必要ないのはメリットといえるでしょう。余剰電力の買取価格も高めの設定です。

積水ハウスのデメリットは、買取価格が高めとはいえ、FIT期間の価格に比べると安くなってしまいますし、購入する電気代のほうが高くなります。

(東京電力の場合19.88/kWh~)。そのため、余剰電力を積水ハウスの卒FITプランで売電するよりも、自家消費のほうがお得になる可能性があることを認識しておきましょう。

具体的な年間収支を試算して比較することをおすすめします。

ヘーベルハウスは他社の太陽光発電で利用できない

ヘーベルハウスの卒FITプランでは、買取価格を全国一律としました。

ヘーベルハウスのオーナーや、ヘーベルメゾンのオーナー・入居者であれば、住んでいるエリアに関係なく利用できるというメリットがあります。

蓄電池を設置して自家消費を進める場合は「プレミア価格プラン」に契約して、12円/kWhと高めの買取価格で利用できます。

ヘーベルハウスのデメリットとして挙げられるのは、「プレミア価格プラン」の場合には、ヘーベルハウスで蓄電池を購入した場合に限られる点です。

また、蓄電池を使用すると自家消費分が増えるので、結果として売電による収入は少なくなります。

卒FITプランでの売電と自家消費では、どちらがお得になるのかを試算しておきましょう。

大和ハウスは蓄電池の条件が厳しい

大和ハウスの卒FITプランの買取価格は、「PREMIUM蓄電池プラン」が22円/kWhと破格の設定になっています。

PREMIUM蓄電池プランは、大和ハウスのオーナーが対象で、蓄電池を大和ハウスで購入・設置することが条件です。

この卒FITプランが使えるかは、蓄電池の購入段階で決まっているとも言えます。

大和ハウスのデメリットとしては、破格の価格設定がされている「PREMIUM蓄電池プラン」は、1年目しか使えないところです。

2年目からは「PREMIUMプラン」になるため、買取価格が一気に10円ほど下がります。

それでも11.5円/kWhなので、FIT価格が高いのがメリットといえるでしょう。

プラン利用の条件となる蓄電池についても、大和ハウスグループによる蓄電池の設置が必要です。

よりお得に蓄電池を設置するための、販売店同士の相見積もりができないことはデメリットと考えられます。

蓄電池を設置して自家消費することも検討しよう

蓄電池を設置すれば、太陽光発電の電力を貯めて、発電しない時間帯に使うことができます。

実際のところ、卒FITプランの買取価格よりも電気代のほうが高いので、自家消費のほうがお得になるでしょう。

初期費用を早く回収するには、できるだけ安く蓄電池を設置することが重要です。

価格相場をよく調べたあとも、相見積りであなたの家に安く設置できる事業者をお調べください。

複数の業者で見積りを取って比較できるので、安く設置できる可能性があります。

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