蓄電池は、各メーカーが需要に合わせて多くの製品を開発・販売し、多様化が進んでいます。そのため、購入を検討するには、どの機種がライフスタイルに最も合うのか迷ってしまうかもしれません。
この記事では、2019年の災害対応型蓄電池の補助金対象に選ばれた機種のなかから、アンフィニという国内メーカーについて紹介します。製品の特徴は、寿命の長さと太陽光発電との相性がよいことです。
アンフィニのハイブリッド蓄電システムのスペック、安く導入する方法などについて解説していきます。家庭用蓄電池を検討するときの参考にしてください。
※【続報】新電力事業のアンフィニ(株)は2022年4月13日、東京地裁において再生手続き廃止決定を受けました。
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アンフィニは環境保全にも真面目な企業
アンフィニは、太陽電池の材料となるシリコンのリサイクル事業を長年行ってきました。これは、工場などから排出されるリサイクル可能なシリコンを世界中から集め、エネルギーに変換し供給する事業です。このような実績から、環境保全に関しても意識の高い企業ということが分かりますね。
また、アンフィニは、太陽電池の基礎部分であるセルの原料「シリコン」の精製を、ソーラーパネルの製造を行う前から始めていました。
さらに、太陽光だけでなくバイオマス発電などにも携わっています。地球貢献、地域活性化、自然の復活を第一の目的とする、自然環境の取り組みで定評のあるメーカーです。
ハイブリッド蓄電システムの特徴と性能
従来の蓄電システムは、太陽光発電用と蓄電池用の2台のパワーコンディショナーが必要でした。一体型のハイブリットタイプは、パワーコンディショナー1台で済むため、省スペースで済みますし、発電ロスが少なく効率的と言えるでしょう。
アンフィニのハイブリット蓄電システム「JSB-H5503T18-SET」の特徴や性能を紹介します。
「JSB-H5503T18-SET」の特徴
アンフィニのハイブリット蓄電システム「JSB-H5503T18-SET」の特徴には、どのようなものがあるのでしょうか。
蓄電システムに利用される蓄電池は、信頼性の高い国内ブランドの「Japan Battery(ジャパン・バッテリー)」です。蓄電ユニットにはリチウムイオン電池が内蔵されているため、小型で軽量であるにも関わらず大きなパワーを得ることができます。
また、寿命が長いのも大きな特徴です。近年では、ほとんどのメーカーがリチウムイオン電池を利用していますが、その中でもアンフィニは1万2000回の充放電で7割程度の容量を維持します。一般的に蓄電池の寿命は4000回の充放電で10年と言われていますが、アンフィニの蓄電池は3倍の30年と長寿命です。
さらに、停電時にも充分な備えができて安心ですね。以下に、使用可能な電化製品の例を挙げるので参考にしてください。
【停電時1日に使用できる電化製品の目安】
生活に必要な電化製品では、以下の時間を利用することができるので目安にしましょう。
- 冷蔵庫1台:24時間程度
- 電気ポット:3回分
- 炊飯器1台:2時間程度
- LED照明2台:13時間程度
- エアコン1台:4時間程度
- 扇風機1台:13時間程度
- 液晶TV1台:7時間程度
- パソコン1台:5時間程度
- スマホ充電4台:1日程度
停電時にも必要な家電を使用できるので、日常生活に不自由することはありません。
アンフィニハイブリット蓄電システムどんな人におすすめ?
アンフィニハイブリット蓄電システムがおすすめなのは、以下のような考えをもつ方です。
- 国内メーカーの蓄電池を利用したい
- 突然の停電など、電力会社から電気が届かない事態にも備えたい
- 長寿命な蓄電池を利用したい
- 蓄電池と太陽光発電のパワコンが一体化の、シンプルな構造の蓄電システムを利用したい
- 電気を効率よく活用して節約につなげたい
- 寿命が10年と言われている、太陽光発電のパワーコンディショナーの買い替えも考えている
- 太陽光発電と蓄電池の同時設置を考えている人
蓄電システムに採用されている「Japan Battery」は、国内で製造されているので高い安全性が期待できます。国内製造にこだわりがある人ならアンフィニを選ぶといいでしょう。また、蓄電システムがあると、突然の停電時などの電力会社から電気が届かない事態でも困ることがありません。
アンフィニの蓄電池 価格と保証
次に、アンフィニの家庭用蓄電池「JSB-H5503T18-SET」の価格やスペックについて紹介します。
定格蓄電容量 | 4.0kWh |
---|---|
価格 | オープン価格 |
製品保証(無償) | 10年(適切な設置のもと使用された場合、無償修理や交換が可能) |
製品保証(有償) | 15年 |
製品の寿命 | 充放電1万2000サイクルで70%の容量を維持 |
入力回路数 | 1回路 |
設置場所 | 屋外推奨(必要に応じて屋内への設置も可能) |
質量 | 約85kg |
騒音 | 22dB以下(一定の条件下) |
製品保証は有償で15年に延長することもできますので、希望に合わせて選びましょう。
22dB以下の騒音は人の寝息程度です。屋外に設置しても隣近所への迷惑にもなりませんし、もし室内に設置するとしても騒音に悩まされることはなさそうですね。
アンフィニの蓄電池を選ぶメリットとデメリット
アンフィニの蓄電池は長寿命であることが突出したメリットです。一方で、メーカー希望小売価格が設定されておらず、価格相場が分かりにくい点があります。
アンフィニの蓄電池のメリット、デメリットについて見ていきましょう。
メリットは長寿命・運転モードが選べること
アンフィニの蓄電池は、1万2000回以上の充放電を繰り返しても約70%以上の容量を維持する長寿命が特徴です。一般的に、4000サイクルの寿命が10年程度と言われているので、1万2000サイクルは想定寿命が約30年間という長寿命であることが分かります。
また、ライフスタイルや目的に合わせて運転モードを選ぶことができます。
電気代が割安な深夜に電力を充電し、日中の電気代が割高な時間帯に発電した電力を使用することで、月々の電気代を安くすることができるでしょう。さらに、太陽光発電の自家消費を促進する使い方も可能で、日没の発電できなくなる夕方から次の夜明けまで、蓄電池にためておいた電力を使用できます。
もちろん、常にフル充電しておくこともできますので、万が一の備えとしても安心です。
アンフィニの蓄電池は太陽光発電との相性が抜群
アンフィニの蓄電池はハイブリッドタイプなので、太陽光発電が発電した電気を最大限に活用することができます。
一般的なシステムでは、太陽光発電から蓄電池に充電するときに電気のロスが起きることは避けられません。太陽光発電は経年劣化で発電量が少しずつ低下してきますので、これから導入するのであれば、発電ロスを最小限にするハイブリッド蓄電池がおすすめです。
10年で寿命を迎える太陽光発電のパワーコンディショナーを買い換えるときには、効率のよい設備更新のために、ハイブリッド蓄電システムを選びましょう。
デメリットは価格相場が分からないこと
アンフィニのデメリットは、オープン価格で販売されているため、価格相場がわからないということです。
購入を検討する際は、同じ程度の容量を持つ蓄電池の価格を参考にするといいでしょう。たとえば、SHARPの蓄電池は4.2kWhで180万円が目安となっています。おおよその価格なので、こちらも販売・設置業者により価格は異なります。
蓄電池を設置するためには、本体費用とは別に工事費用がかかることも忘れてはいけません。業者によって費用に差が出るため、製品の価格だけに注目すると、思った以上に高額な費用になることもあり得ます。
蓄電池を設置する際には、工事費用込みの見積りを集め、適正価格で提案してくれる施工業者を選ぶようにしましょう。
アンフィニの蓄電池を安く設置する方法
国内メーカーのアンフィニは、長寿命で効率的に節電ができる機能を持つ蓄電ユニットを販売しています。10年の保証期間があるということからも、安心して家庭に蓄電池を導入できるでしょう。
価格の相場が分からないというデメリットについては、タイナビ蓄電池の一括見積りを利用することで解消できます。
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