パナソニックは日本を代表する有名家電メーカーであり、消費者にとっても身近な存在です。確かな技術と信頼感で、日本国内のみならず世界的な家電メーカーとして躍進を続けています。
ところで、実はパナソニックには日本有数の蓄電池メーカーとしての顔もあることを知っていますか?ここでは、パナソニックの家庭用蓄電池の特徴や価格、安く購入するためのコツなどについて詳しく紹介します。
パナソニックの電池事業の歴史は長い!
家電製品のイメージが強いパナソニックですが、蓄電池の分野でも業界をリードする存在です。
パナソニックの電池事業の歴史は、実に戦前にまでさかのぼります。パナソニックで電池の自社生産が始まったのは1931年。1937年には自動車用バッテリーの鉛電池を発売、1964年にはニカド電池の「カドニカ」と充電器の量産を開始しました。
さらに、1971年には現代へとつながるリチウム一次電池(フッ化黒鉛BR系)を開発、1980年には世界で初めてアモルファスシリコン太陽電池の生産に成功しています。
その後も1989年にニッケル水素電池の開発、1994年にリチウムイオン電池の開発、2009年に多用途に使えるリチウムイオン電池モジュールの開発と、常に世界をけん引してきてきました。
1995年以降はこれまでの電気事業の強みを活かし、車載用の電池開発にも力を入れています。
パナソニックの蓄電池の特徴
パナソニックの家庭用蓄電池には、「創蓄連携システム」「リチウムイオン蓄電池」「リチウムイオン蓄電盤(壁掛けタイプ)」の3タイプがあり、ユーザーの目的に合った機種を選べます。以下、それぞれの特徴について詳しく見ていくことにしましょう。
一本化したパワコンで効率的に電気を使える「創蓄連携システム」
「創蓄連携システム」は、太陽光発電システムとの連携を前提とした蓄電池システムです。
「創蓄連携システム」の最大の特徴は、蓄電池と太陽光発電の2つのパワーコンディショナーが一体化していることです。発電・蓄電における電気の変換回数が少なく、変換時の電気ロスを削減できるため、より効率よく発電した電気を使えるようになりました。こうした特徴から、太陽光発電で発電した電気を無駄なく使いたい人におすすめです。
さらに、そのときどきの状況に合わせた細やかなモード設定ができるのも「創蓄連携システム」のメリットです。発電した電気の自給自足を優先する「環境優先モード」、日中の余った電気は売電して夜間電力で蓄電する電気代削減優先の「経済優先モード」、蓄電池の満充電を保つ事を優先する「蓄電優先モード」と、3つのモードの中から自分の使用環境に合った使い方を選択できます。
また、蓄電池を設置するかもしれないけど今は…という方には、設備の入れ替えなしで創蓄連携システムにできる「パワーコンディショナR」を導入する選択肢もあります。
将来的に創蓄連携システムを導入したくなった場合、接続箱やパワーコンディショナを交換廃棄する必要があり余分にコストが掛かっていました。「パワーコンディショナR」であれば蓄電池ユニットを増設して、創蓄連携システムにする事が可能となっています。
小型なのに大容量・大出力の「リチウムイオン蓄電池」
室内でも置きやすいコンパクトな製品を探しているなら、「リチウムイオン蓄電池」がおすすめです。
高さ649mm×幅392mm×奥行626mm(スタンド含最大サイズ)と小型で、部屋のコーナーや空きスペースに置いても圧迫感がありません。また、タッチパネル式で、操作しやすいのもおすすめポイントです。蓄電池前面の液晶タッチパネルで、簡単に電池残量の確認やタイマー設定ができます。
蓄電池としてもパワフルで、コンパクトサイズなのに合計1.5kWまでの機器を接続することができます。5kWhの大容量で以下の機器を約15時間使えます。
冷蔵庫50W×1台
LED照明50W×2台
液晶テレビ100W×1台
携帯電話充電75W×2台
冷蔵庫などの常に通電しておきたい機器やコンセントは、配線接続しておくと停電時には自動で給電してくれるため、電気が途切れる事がなく安心です。
置き場所に困らない「リチウムイオン蓄電盤(壁掛けタイプ)」
よりコンパクトサイズの蓄電池を探しているなら、壁掛けタイプの蓄電池がおすすめです。
この蓄電池は壁に取り付けるタイプなので、室内で場所を取らず、分電盤のような見た目でインテリアとも調和しやすいデザインとなっています。
壁掛けタイプは蓄電容量が1kWhで、以下の機器を約3時間使うことができます。
冷蔵庫50W×1台
LED照明50W×2台
液晶テレビ100W×1台
携帯電話充電75W×2台
容量は少なめですが、停電時には5秒~7分程度であらかじめ接続しておいた機器に給電されます。照明に接続しておけば、夜の停電でもすぐに明かりが点くので安心ですよね。
日常利用に便利な「経済優先モード」と、停電時に備えた「蓄電優先モード」の2種類のモードがあり、希望に合った使い方が選べます。蓄電容量は少なくていい、とにかく省スペースで置ける蓄電池を探している人におすすめです。
パナソニック家庭用蓄電池の価格と保証
蓄電池の購入を検討する上では性能はもとより、価格面や保証内容も問題になります。パナソニックの蓄電池の価格および保証内容については以下の通りです。
①創蓄連携システム5.6kW(パワーステーション+電力切替ユニットのプラン例)
創蓄連携システムの合計価格は、1,850,500円。
(内訳)
・パワーステーションSS(5.5kW・屋内用):LJPB21A:650,000円
・リチウムイオン蓄電ユニット(5.6kW):LJB1156:1,040,000円(10年保証(無償)、15年保証は有償)
・電源切替ユニット(特定負荷ブレーカー付)単相2線用:LJP62322:133,000円
・接続箱:VBCD3004K:27,500円
保証は、無償のシステム機器瑕疵15年保証がついています。
②リチウムイオン蓄電池(5kWh)
リチウムイオン蓄電池(LJ-SF50B)の価格は、1,280,000円。
保証は、無償の蓄電池容量7年保証がついています。
③リチウムイオン蓄電盤(1kWh)
リチウムイオン蓄電池盤(LJ-SJ10A)の価格は、398,000円。
保証は、無償の10年保証がついています。
パナソニックの家庭用蓄電池を選ぶメリット・デメリット
パナソニック製の蓄電池にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。以下、具体的に解説していきます。
メリットは目的や予算に合わせて3機種から選べること
パナソニック製の蓄電池のメリットは、容量・形状・値段の異なる3種類のモデルの中から、自分の目的・予算に合わせた製品を選びができることです。
「太陽光発電と組み合わせて効率よく電気を使って、さらに停電にもしっかり備えたい」場合は創蓄連携システム、「室内設置で、平常時も停電時もバランスよく使いたい」場合はリチウムイオン蓄電池、「停電時に数時間しのげる程度の備えが欲しい」場合はリチウムイオン蓄電盤といったように、目的や予算に合わせて機種を選ぶことができます。
デメリットは価格が高いこと
デメリットといえるのが価格です。
創蓄連携システムは、蓄電専用機器だけで合計が200万円近くかかります。また、それよりやや値段の安いリチウムイオン蓄電池でも128万円です。実際には工事費用が別途かかるので、最終的な金額はそれ以上になることが予想されます。多くの人にとっては気軽に購入できる金額ではないですよね。
太陽光発電システムと同時に購入する場合は、さらにパネルなどの費用もかかってきます。たとえ太陽光発電の売電収入が得られても、初期費用をすべて回収することは難しいかもしれません。
しかし、蓄電池には電気代の節約になるだけでなく、万が一の時の備えができるというメリットもあります。金額面以外のメリットも考慮に入れて導入を検討しましょう。
パナソニックの家庭用蓄電池を安く設置するには?
パナソニックの蓄電池はラインナップが豊富で、設置スペースや利用目的に合わせた製品選びができます。また、長く電池事業に取り組んできた信頼できるメーカーの製品ということもあって、ユーザーとしても安心して使えるのではないでしょうか。
価格面で導入をためらってしまう人もいるかも知れませんが、複数社の見積りを取って安い業者を見つけることで、設置費用を安くできる可能性があります。一括見積りを上手に利用し、適正価格での購入を目指しましょう。
特に、優良業者が登録しているタイナビ蓄電池なら、無料で最大5社の見積りが取れるので、ぜひ利用してみてください。
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